#眞魔国王立博覧会 #ロイヤルエキスポ  開催記念!
※(1)は会場配布のペーパー『ムラケンズ20181123』です。通販利用のお客様にも、おひとり様1枚同梱発送いたします。
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【前回までのあらすじ】
ユーリたちのスキャンダル写真がシンニチに三号連続企画として流出したらしいのだが……?


「看板屋! ムラケンズの映画看板は芸術派の方、村田健です」
「えー、えーと、映画館で我慢できない方の渋谷です」
「何を我慢できないの、トイレ? ポップコーン? 池上彰?」
「暗いとついね……そんなことより先日起こったおれたちの画像流出騒動には続きがあったんですよ」
「青春映画のタイトルみたいになってきたね。眞魔国のスポーツ新聞的な物に魔王陛下のベッドルームの秘め事が盗撮されて掲載されるなんて、魔族の皆さんもけっこうスキャンダル好きというか」
「しかも三号連続企画!」
「馬に蹴られても見逃せない!」
「とりあえず刷り上がってた翌日の分はヴォルフラムが全部焼いたんだけど、明後日号にも明明後日号にも掲載予定だったわけ。で、まだそれは刷り上がってなくて問題写真のうち一枚は編集部、もう一枚は既に印刷所にあるって言うじゃないですか」
「へえ、入稿早いね。アニシナさんレベル」
「はいそこ触れちゃいけないとこー。それで、じゃあまず編集部にある一枚をよこせってことで編集長に詰め寄ったんだけど。まあ出せ、出さない、いいだろ、嫌よ、脱げ脱がない等と押し問答もあったものの、やっとのことで取り返した二枚目の画像というのが」
「相当やばかったの?」
「うーん……やばいというか惨めというか。多分ヴォルフラムが白いネグリジェ着てベッドに座っていて、転げ落ちたおれを見下ろしている図だと思うんだけど」
「いつもの二人じゃん」
「それをニュースでよく見る、裁判中のスケッチ画っぽいタッチで描かれてまして」
「えーゴツイ、ゴツイ上に写真じゃないし、ときめかなーい」
「しかもおれ明らかに被告人風ね、ヴォルフが裁判官で。アニシナさんに聞いたんだけど、魔動写真機って言ってみれば念写だから、撮る人の画風がね? 画風としか説明しようがないけど、それが色濃く出てしまうんだってさ。それと、時には邪念も」
「邪念というとヨコシマな願望」
「そうそう、その邪念も映り込んでいてさー。どうもおれ、この見られたら困るスキャンダルっておれとヴォルフやグレタのことじゃなくて、その映り込んでいた邪念っぽいものなんじゃないかと思うんだけど」
「やだ渋谷くん、何が映ってたの!? 幽霊、ノラ獲物、美化チュウ、それとも権利関係厳しいネズミ?」
「実はコンラッドだった……しかも胸があった、グリ江ちゃんより胸があった、実際巨乳だった。あっだからこれ撮影者の邪念だよ? 本物のコンラッドじゃないんだよ」
「あーそれは、にょただね」
「にょた?」
「女人劇団オタ、つまり憧れの存在を女性オンリーの劇団が演じてると妄想して楽しむタイプのファンだよ」
「難しいな。つまり、もしもコンラッドが宝塚の人だったらーみたいなオタかな。それにしたって、いくら念写したパパラッチの趣味が混ざったと言ってもですね、ちょっと想像してみてくださいよ。おれとヴォルフの裁判スケッチの端っこに、胸のあるコンラッドが映り込んでるの!」
「おっぱいありウェラー卿」
「わーやめろ生々しい、ちゃんと服は着てたから、おっぱいコンラッドとか言うのやめろ」
「おっぱいコン」
「だから連呼するのやめて」
「連呼してないけどね。それにしても超シュールな絵だなあ、現在眞魔国美術はシュールレアリズム時代に突入したんだろうか。シュールシュールちょーシュールー、シュールちょーシュール今は!」
「歌いにくっ、シかチかどっちかにしてくれないと猛烈に歌いにくっ。しかも最後の三文字をかぶせ気味に言うの可愛いすぎてほんと困る!」
「でもめでたく二枚目も取り戻せたんだからいいじゃないか。それで三枚目は?」
「うん、その時点であと一枚残ってて。そういえば廊下を駆けて行ったきりコンラッドを見てないよ、どうしたんだろう、でも多分彼のことだから、一番危険な写真を回収するために先に印刷所に向かったんじゃないか? って話になって」
「最も危険な念写画像……果たしてそれは誰にとって危険なのでしょうか」
「誰って、おれたち。だからヴォルフとおれも合流してそっちも処分しなきゃいけないし、後ろじゃ編集長が明日の新聞と明後日の紙面をどうしたらいいんだ、穴があいてしまった、白いワニが怖いとかわけ解らないこと言いながら号泣してるしで、もう大惨事」
「オッケーベーグル、穴埋めしといて」
「それはできない相談ですね」